ＮＹＣスタイルカフェ「ＤＥＡＮ＆ＤＥＬＵＣＡ」
2005年 11 月26日（土）
妻と私の海外旅行には、“観光”と呼ばれる行動は極小。同じ街に何日か滞在しても、“名所”を訪れることは余りない。なのに、地元のスーパーや市場の視察は欠かせない。香港湾仔の生鮮市場（残念ながら、もうすぐ再開発で無くなるらしい)や、パリの朝市、ニースの花市場･･･。地元の人が集まる市場では、その街の素顔を覗くことができる。地元スーパーの品揃えで、食卓の様子を想像するのも楽しい。
ＮＹＣの友人を訪ねた旅は、“暮らすように過ごす”ことがテーマだった。彼らの住むアパートメントのコートでスカッシュをした後、ヴェトナム料理のデリで食事。近所のスーパーで買物･･･。その店が「ＤＥＡＮ＆ＤＥＬＵＣＡ｣だった。美しく並べられた新鮮なフルーツや野菜。氷の上には尾頭付きの魚。ホールで並ぶチーズ。眺めているだけで幸せな時間。その支店が東京にもある。東横のれん街や、品川駅ビルの店でサンドウィッチや惣菜を買って何度か楽しんだ。これが、実に美味しく、ＮＹＣでの品揃えそのまま。そして、この秋、一号店の丸の内店がカフェとしてリニューアル。そこで、やはり昨年のクリスマスにＮＹＣの友人を訪ねた、友人夫妻と一緒に“サンデー・ブランチ”に出かけた。
丸の内のオフィスビルの１Ｆ。高い天井、明るい大きなガラス窓。清潔な店内。壁にはポップなイラスト。ハロウィン用のかぼちゃのディスプレー。カウンタに並ぶドーナッツ。ショーケースには美味しそうな惣菜。どれも食欲をそそる。私は、スパークリングワインと、チキン・サンドウィッチ。妻が選んだドーナッツも美味しそう。思わずサンドウィッチを食べ終わった後に、デザート代わりにオールド・ファッションを追加。友人夫妻はローストビーフ・サンドとクロワッサン・サンド、長ネギのサラダ。うまうま。ＮＹＣスタイル。
お腹がいっぱいになった頃、満足顔の友人が言う。「ＮＹＣの店の雰囲気もこんな感じ。野菜や果物がきれいに並べてあるのよねぇ」「ん？」知ってるけど・・・。「Ｍちゃんのアパートメントの近くにあって・・・」「ん、ん？」・・・決して、彼女に悪気など一切ない。彼女は、自分が楽しかったことを我々に伝えたい、という“純粋な好意”で教えてくれているのだ。まっすぐな、良いやつ。彼女には、毎日新鮮な感動がやってくるんだろうなぁ。「あ、そうだった。前の年に行ってるんだぁ。二人とも知ってるんだよねぇ。はっはっはっ」・・・これだから、彼女の友人は止められない。